「トイレに観葉植物はよくない」は本当?理由と正しい置き方を徹底解説!

「トイレに観葉植物はよくない」は本当?理由と正しい置き方を徹底解説!

観葉植物は室内を彩り、心を癒してくれる存在です。リビングや玄関、寝室といった空間だけでなく、近年ではトイレに観葉植物を取り入れる方も増えてきました。特に、狭い空間でも緑を楽しめるという点で、トイレは意外と観葉植物との相性が良いと感じている方もいるでしょう。

 

ただし、ネットやSNS、さらには一部の園芸専門家の間では「トイレに観葉植物はよくない」とする意見も少なくありません。実際にそのような声を目にしたことがあるという方もいるのではないでしょうか。

 

一体なぜ、そのようなネガティブな意見があるのでしょうか?今回はその理由について詳しく解説し、実際にトイレで観葉植物を育てる際に押さえるべき注意点や、トイレに適した観葉植物の種類をわかりやすくご紹介します。

 

結論からお伝えすると、「トイレに観葉植物は絶対にダメ」というのは一面的な見方です。正しい知識をもって選び方と管理のポイントを押さえれば、トイレでも観葉植物はしっかり育てられますし、むしろ空間全体を心地よくしてくれる存在になります。この記事を参考に、ぜひあなたのトイレにも緑のある生活を取り入れてみてください。

 

トイレに観葉植物を置くことのデメリット(理由)

トイレに観葉植物を置くことには確かに魅力がありますが、実際には気をつけるべきポイントもいくつか存在します。ここでは、「トイレに観葉植物はよくない」と言われる根拠となる、具体的なデメリットを詳しく見ていきましょう。

 

1. 日当たり・風通しが悪い

トイレは一般的に窓が小さかったり、換気が不十分だったりするため、植物にとって必要な日光や風が入りにくい場所です。特に日光が全く届かない内装のトイレでは、光合成がうまく行えず、植物の健康が損なわれやすくなります。さらに空気の流れが停滞していると、湿気が溜まりやすくなり、病害虫の発生にもつながります。観葉植物の多くは明るい場所を好むため、長期間トイレに置くと葉の色が悪くなったり、成長が止まってしまうこともあります。

 

2. 湿気がこもりやすい

トイレは湿度が高くなりがちで、カビや雑菌が繁殖しやすい環境です。植物の根元や鉢の中に湿気が長時間こもると、根腐れのリスクが高まります。さらに、空気中に漂う雑菌やカビ胞子が葉に付着すると、葉が黒ずんだり、病気にかかるおそれもあります。特に換気設備が弱いトイレでは湿気が蓄積しやすく、植物への影響が大きくなります。場合によっては鉢の中に虫がわくこともあるため、衛生面にも配慮が必要です。

 

3. 温度変化が激しい

季節によって寒暖差が大きいトイレでは、植物がストレスを感じやすくなります。夏場は日差しのない場所でも蒸し暑くなりやすく、逆に冬は冷気がこもりやすくなります。特に断熱性が低い住宅では、冬の朝にトイレが氷点下近くまで下がることもあり、植物の葉が傷む、あるいは枯れてしまう可能性があります。急激な温度変化は根にもダメージを与えるため、環境の安定しないトイレは植物にとって厳しい場所となるのです。

 

4. スペースが限られている

トイレは他の部屋に比べて狭いため、大きな鉢や背の高い植物は不向きです。スペースに対して植物が大きすぎると、掃除の邪魔になったり、人の動線を妨げてしまうこともあります。また、植物にうっかりぶつかってしまい、枝や葉が折れてしまうリスクも高くなります。設置場所やサイズをよく考慮せずに置くと、結果的にストレスの原因になりかねません。

 

トイレに観葉植物を置くメリットもある

とはいえ、デメリットばかりではありません。トイレに観葉植物を置くことで得られる嬉しい効果もあります。

 

空気清浄効果:観葉植物には空気中の有害物質を吸収する種類もあり、トイレの空気をクリーンに保つ手助けをしてくれます。

消臭効果:一部の植物は嫌な臭いを吸収し、自然な芳香を放つことで快適な空間を演出してくれます。

リラックス効果:グリーンを見ることでストレスが軽減され、トイレタイムが癒しの時間に変わります。

インテリア効果:無機質になりがちなトイレ空間に彩りを与えてくれるため、雰囲気が明るくなります。

 

トイレに置く観葉植物の選び方

トイレのような限られた環境で観葉植物を育てるには、植物の特性をしっかり理解したうえで選ぶことが重要です。以下に挙げる3つの観点を参考に、あなたのトイレ空間にぴったりなグリーンを見つけてみましょう。

 

1. 耐陰性がある植物を選ぶ

日光があまり入らないトイレでは、耐陰性がある植物を選ぶことが大切です。直射日光を必要としない種類であれば、トイレでも元気に育ちます。たとえばポトスやアイビー、アグラオネマなどが代表的です。これらの植物は明るさが少なくても枯れにくく、植物初心者でも扱いやすいです。また、LED植物育成ライトを活用すれば、さらに生育環境を改善できます。

 

2. 湿気に強い植物を選ぶ

湿度が高めのトイレでも問題なく育つ種類を選ぶと、手入れが楽になります。特にシダ系の植物や熱帯原産の植物は湿気に強い傾向があります。アジアンタムやフィットニア、スパティフィラムなどは高湿度を好むため、トイレのような空間でも生き生きと育ってくれます。逆に、乾燥を好む植物は根腐れを起こしやすいため、トイレ向きとは言えません。

 

3. コンパクトサイズの植物を選ぶ

トイレはスペースが限られているため、場所をとらない小さめの鉢や吊り下げタイプが便利です。壁掛けにできるアイビーや、天井から吊るせるエアプランツは、省スペースでも効果的に緑を取り入れることができます。さらに、狭い棚や窓辺に置けるミニサイズのサボテンやテラリウムも人気です。設置場所に応じて鉢の形状やデザインにもこだわると、より洗練された空間になります。

 

トイレにおすすめの観葉植物7選

以下は、トイレでも育てやすく、機能性と見た目の両面でおすすめできる観葉植物の一覧です。

番号 植物名 特徴 向いている理由
1 ポトス 耐陰性・耐湿性が高く、つる性で成長が早い 吊るして飾ると省スペースで見た目も華やか。初心者に◎
2 サンスベリア 空気清浄効果・乾燥と湿気に強い 夜に酸素を出し、空気を清浄に保つ。お手入れも簡単
3 アジアンタム 繊細なシダ系植物で高湿度を好む トイレの湿度が適しており、優雅な葉で癒し効果大
4 テーブルヤシ コンパクトで南国風の雰囲気がある 耐陰性があり成長もゆるやかで管理が楽
5 ザミオクルカス 日陰・乾燥にも強い非常に丈夫な植物 手間がかからず、落ち着いた色で空間に高級感を演出
6 スパティフィラム 白い花が咲き空気清浄効果もある 湿度を好み、清潔感のあるトイレにぴったり
7 アイビー(ヘデラ) 吊り下げ・這わせて飾れる万能植物 耐陰性・耐湿性があり、見た目のバリエーションも豊富
 

トイレに観葉植物を置くときの管理ポイント

トイレは限られた空間であり、環境が他の部屋と大きく異なるため、観葉植物の管理にもひと工夫が必要です。ここでは、植物を健やかに育てるための管理ポイントを詳しくご紹介します。

 

1. こまめな換気を心がける

湿気をためないよう、換気扇を回したり、定期的に窓を開けるようにしましょう。風通しが良くなると、植物の健康も保ちやすくなります。加えて、ドアを開放して風の通り道を作る、サーキュレーターや小型のファンを活用するのもおすすめです。換気が不十分なトイレでは、カビやコバエの発生を防ぐためにも空気の流れが重要です。

 

2. 水やりは控えめに

湿気が多い分、水やりは控えめにするのが基本です。土が乾いてからたっぷりあげる程度で十分です。鉢皿に水がたまらないよう注意しましょう。特に冬場は乾きが遅くなるため、指を使って土の中を確認する習慣をつけましょう。受け皿の水も定期的に捨てて、根腐れを予防しましょう。

 

3. 定期的に日光浴をさせる

週に1回ほど、トイレから出して日光の当たる場所で数時間過ごさせると、元気を取り戻しやすくなります。植物によっては、午前中の柔らかい日差しを好むものもあるので、置き場所や時間帯にも配慮しましょう。移動が難しい場合は、植物育成用のLEDライトを取り入れるのも効果的です。

 

4. 葉の状態をチェックする

カビや害虫の発生に注意し、葉の色や形が変化していないか定期的に観察することが大切です。異変があれば早めに対処しましょう。葉がベタついていたり、斑点が出ていたりする場合は、水のやりすぎやカビのサインです。こまめに霧吹きでほこりを落としたり、傷んだ葉は剪定することで、健康な状態を維持しやすくなります。

 

5. 土や鉢の見直しも大切

通気性のよい土や、排水性に優れた鉢を選ぶことで、湿気による根腐れを防ぐことができます。観葉植物用の培養土や、赤玉土・パーライトを混ぜた配合土がおすすめです。また、プラスチック鉢ではなく素焼きの鉢を使用すると、水分が蒸発しやすくなるため、トイレのような高湿環境に適しています。鉢底石を入れて排水性を高めるのも忘れずに行いましょう。

 

まとめ:「トイレに観葉植物はよくない」は半分本当、半分ウソ

「トイレに観葉植物はよくない」と言われる背景には、通気性や湿度、日照条件といった、植物にとって過酷な環境が関係しています。また、スペースが狭く管理の手間も増えがちなことから、「置かない方が無難」と考える人が多いのも事実です。

 

しかしながら、それはすべての観葉植物に当てはまるわけではありません。耐陰性や耐湿性に優れた種類を選び、トイレという空間に合わせた育て方をすることで、観葉植物は十分にその魅力を発揮できます。実際、多くの方がトイレに植物を取り入れることで、空間が明るくなり、気分も前向きになったと感じているのです。

 

以下のようなポイントを意識することが、成功のカギとなります

耐陰性・耐湿性のある植物を選ぶ(例:ポトス、サンスベリア、アイビーなど)

✅換気をこまめに行い、湿気をこもらせないようにする

✅水やりは控えめにし、根腐れを防ぐ

✅日光が必要な場合は定期的に日光浴をさせる、または育成ライトを活用する

✅鉢や土の選定にも注意し、排水性・通気性を重視する

✅スペースに合ったサイズ・形状の植物を選び、設置場所にも配慮する

 

こうした工夫をすることで、トイレでも観葉植物のある暮らしを十分に楽しむことができます。

“トイレには植物を置いてはいけない”と決めつけるのではなく、自分のライフスタイルに合わせて工夫することが大切です。少しの手間を惜しまなければ、トイレが癒しとリフレッシュの場に変わるはずです。

観葉植物のある暮らしは、空間を彩るだけでなく、心を穏やかに整える力も持っています。ぜひ、正しい知識と工夫で、あなたのトイレをもっと素敵な場所にしてみてください。